副院長ブログ(ワクチン接種後の体調管理)
9月に入ってからも少人数ずつですが予約制でコロナワクチン接種を続けております。
ワクチン接種後でも感染して症状の有り無しに関わらずご自分が感染源になる可能性はありますので、引き続き、うつらない・うつさないための感染対策を継続して頂く必要があります。
ワクチンを打ったら体で何が起きるかというと、(このブログでも勉強している)免疫システムで反応が起きます。
コロナウイルスのスパイクタンパクについての遺伝情報が接種部位の筋肉にもたらされ、そこへ寄って来た免疫細胞が記憶をして感染の準備に備えます。
(ワクチンの中に封入されたmRNA設計図によりコロナウイルスのスパイクタンパクの一部が接種部位の筋肉中の細胞で作り出され、そのペプチドを抗原提示細胞がMHCクラスIIのお皿で細胞表面に掲げて他の免疫細胞に知らせるのですね。すごい科学技術とからだの共同作業です。)
接種された遺伝情報は免疫記憶ができるころには消えてしまいます。だからちょっと忘れかけた頃にもう一回ワクチンを打って記憶を呼び起こし記憶を定着させます。
ワクチンはコロナ感染症に既にかかられた方も打っておられます。
かかったひとはかかった型のウイルス抗体は持っていますが、違う型のコロナウイルスには免疫が対応していない可能性があるので、副反応が強いかもしれないけれどもワクチンは打った方がよい、といわれています。
スパイクタンパクを持つコロナウイルスである限り、変異したとしても、ワクチンは感染したときに体が対応することができるマスターキーのような役割をするからです。
このような免疫反応が適切に順調に行われるためには普段の体調管理が大変重要です。
寝不足は避けたいですし、食事も運動も適切に行い、無理をしないことが大切です。
例えば、ヘルペスウイルスによる単純疱疹や帯状疱疹がでやすいひとはヘルペスウイルスの勢いを普段抑え込んでいる免疫力がお留守になってしまうとヘルペスの症状がでることがあるのでさらに注意が要ると思われます。
お腹の不調が起きたりすることも腸管免疫のバランスが崩れるためでは、と私は考えています。
ストレスを軽減したり、気持を安定させて良い気分で機嫌良く居ることも大事です。
素晴らしい、しかし、まだまだ未知のワクチンなので気にはなる、けれど、接種することが重要な予防策であるのだから、このワクチンでこの世のこの感染症を防ぐのだ、という覚悟を持って接種を受ける人々がたくさんいらっしゃることに、微力ではありますが協力させていただきたいと思っております。