副院長ブログ(免疫システムを知る㊴)
免疫システムを学ぶために一冊の本を頼りにして内容を追ってきました。
自然免疫によって病原体が認識され獲得免疫が発動します。
自然免疫と獲得免疫は互いに助け合いながら体を守っています。
免疫システムが病原体から私たちの体を守るときに炎症が起こることがありますが、
その免疫の働きによって起きる自然炎症がいろいろな疾患の原因となっていることも学びました。
無数の細胞が体で動き回っていて、いざ病原体が来たら協同で退治して、退治が終わったらまた免疫細胞が体中に散って動き回って調和がとれています。
免疫システムの効きすぎを抑制するシステムも備わっていて制御もされています。
時間的な動きと空間的な動きについても知りました。
様々な細胞がどのように連絡を取り合っているのか、
細胞同士であったりケモカインのような物質ずてであったり、解明されてきたメカニズムについても触れました。
これまで38回に渡って、免疫システムを知るのテーマで参考書を読んできましたが、
最初に戻って、病原体が来たときの細胞の動きや抗体の働く仕組みなどを復習してみる必要があります。
そうこうするうちにまた新しい見解が加わり、日々情報は増えていきます。
この学習ではあえて図を入れませんでした。
頭の中でなんとなくぼんやりと免疫の働く様子についてイメージをを巡らせてみるのもよいかと思いました。
あとがきには、本書で紹介されている知見は基本的にはマウスを使っての研究の成果であると記載されています。
これらのことをヒトでも同様におきているのかまだまだ研究は続いていきます。
参考書:新しい免疫入門 自然免疫から自然炎症まで 著者:審良静男/黒崎知博