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副院長ブログ(肝臓に脂肪をためてませんか)

[2021.07.28]

今年度の健康診査の結果がそろそろお手元に届いた方も増えてくる時期ですね。

昨年はその健診などで測定されているHbA1cについてこのブログで語りましたが、たくさんの方に読んで頂いているようでありがたく思っております。

さて今回はその検査で採血項目に必ずと言って良いほど含まれている項目のAST/ALTのことです。

以前はGOT/GPTでしたからそちらのほうが馴染みがあるかたもあり、AST(GOT)/ALT(GPT)と表記されている施設も多く見かけます。

この2つの値は肝臓の細胞の中に存在する代表的な酵素の血液中の濃度を示しています。

ここで注意すべきはこの酵素のほとんどが「肝臓の細胞の中に存在する」という点です。

それが血液中にある、しかもたくさんある、ということは異常であるということです。

肝臓の細胞に肝炎などの炎症があったときに肝臓の細胞の一部がぷちゅっと破れて、その中に溜まっている酵素が細胞の外をとりまく血管の中に入り込みますと血液中の濃度が高くなります。

肝臓の細胞は再生できますからまた回復すると破れたところが治って血中の酵素の濃度が減っていきます、というイメージです。

A型、B型、C型などの肝炎ウイルス感染による肝炎によって肝臓の細胞が傷つく疾患のほかに、最近では肝臓に脂肪が溜まりすぎることによって肝臓の細胞が傷つく状態が問題になっています。

そこで自分の健診結果でAST/ALTの数値を見てみましょう。

基準値以内であれば高いマークはつきませんが、ALTが25〜30U/ℓを越えていませんか?

体内で本来あるべきところ以外に溜まってしまった脂肪は異所性脂肪と呼ばれ、皮下脂肪のほかに筋肉内や肝臓に溜まりやすい病態のメカニズムについて研究されています。

その兆しを表す目安がALT25〜30U/ℓ以上というものです。(男性女性での違いや施設での測定値の違いなどから幅を持たせました)

順天堂大学の田村好史先生が一般向けに糖尿病協会会誌「さかえ」2014年1月号にわかりやすく記載されています。

田村先生は異所性脂肪について今年度の糖尿病学会年次学術集会でも御発表され、さらに御研究を進めておられます。

脂肪が肝臓に溜まるというと脂質、あぶらものの摂取を気にされる方が多いですが、糖尿病学会で研究されているということからも判るように糖質摂取過多や糖質の代謝障害が大いに関係あるものですから、糖分の摂り方(夏場は麺類やアイスキャンデー、ゼリーなどの冷菓やスイカ・メロン・ブドウなどの果物など)をご注意いただく必要があると考えます。

何でも繋がっていますね。

 

 

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