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副院長ブログ(はしか・麻疹、三日ばしか・風疹のことで)

[2024.03.22]

麻疹(はしか)の感染者が海外から渡航してきたことで報道があり、通院患者さんから問い合わせが増えています。

麻疹のワクチン接種は日本では1966年から始まって、当時は副反応が強かったため1969年から高度弱毒生ワクチンに切り替えられています。

1978年から定期予防接種となり1996〜1998年にかけてワクチンに含まれている安定剤が低アレルゲン性ゼラチンにかわるなど改良されました。

1989年にMMRワクチン(麻疹ムンプス風疹)が導入されましたがおたふくかぜワクチン株による無菌性髄膜炎にかかる方々があり1993年で接種は中止となっています。

風疹については1976年6月に定期接種対象疾病となり先天性先天性風疹症候群の予防のため1977年8月中学生女子を対象に定期接種が始まりました。(今後妊娠の可能性のある女性への接種)

MMRワクチンが始まってからは男女幼児の希望者に対してMMRワクチンを打つことができるようになり、

1995年4月から男女幼児が接種対象となり、移行措置として1995年4月〜2003年9月にかけて中学生男女対象に接種が行われました。

2006年4月からはMRワクチンが始まり、同年6月からはMRワクチンという麻疹と風疹(三日ばしか)に対するワクチンを初回は1歳児さんのときに受けて2回目を小学校に上がる前に接種、が始まっています。

2007年から10-20代中心に麻疹の流行があり1990年から2000年生まれの方は1回は受けていて2回目を就学前に打つことになっていなかったので2008年4月から5年間のうち中学1年生〜高校生のときに2回目の接種を特例措置で受けることができていました。

2016年にWHOがアメリカ地域が麻疹排除状態であると宣言しましたが、多く発生している地域は他ではあり、予防接種は勧められていました。

2018年に風疹が関東地方で流行して12月に風疹に関する追加的対策が取りまとめられ抗体保有率の低い1962年4月2日から1979年4月1日までの間に生まれた男性対象に抗体検査を予防接種法に基づく定期接種実施されクーポンの送付などがありました。(妊娠女性への感染を防ぐ目的)(今、公的補助のあるワクチンが足りませんが)

さて、はしかや三日ばしかにかかられたことはありますか?

親御さんなどに聞ける方は是非尋ねてみてください。

わからない場合は抗体検査ができますが感染症状がない場合は血液検査で1項目につき3000〜4000円ほど費用の自己負担が必要で、結果が判るのに数日から一週間程度かかります。

ただし、ここで問題なのは抗体検査が陰性と判った場合に大人に打つMRワクチンがなかなか入荷しないことです。

心配なかたは人混みに行かないなどで感染予防につとめましょう。

感染すると重症化しやすい小さい子供さん達の予防接種のためのワクチン確保は必要です、子供さん達のためのワクチンが足りなくならないように御協力ください。

発熱、発疹等の症状がある場合、急に来院されないように先ずお電話お願いします。

基本的にウイルス感染で抗ウイルス薬が無い種類の感染の場合は発熱や上気道症状などに対する対症療法となります。

参考:厚生労働省ホームページ

参考:国立感染症研究所:風しんの定期接種制度の変遷について 

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