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副院長ブログ(帯状疱疹の生ワクチンと不活化ワクチン)

[2024.08.26]

みずぼうそう(水疱瘡)になったことがありますか?

水疱瘡=水痘(すいとう)のことですが、小さい頃などに熱が出て小さい水ぶくれのある発疹がぽつぽつと体中の皮膚に出る感染症です。

水痘を起こすのはウイルスでヘルペスウイルスの一種です。

一旦感染すると身体の神経節という場所に潜み、宿主の免疫で抑え込まれている状況が続きます。

その身体の持ち主の体調で免疫力に変化が起きるとヘルペスウイルスの活動が活発化して神経に沿って皮膚に出てきて痛みや水ぶくれを伴う赤い発疹が出ます。

ウイルスが辿って出てくる神経の行き渡っている領域がどこかによって背中とか横腹とかお顔などの右か左、半側だけに帯状にでてくる水疱が特徴的なので「帯状疱疹」と呼ばれます。

免疫力に変化がおきる場合というのは新しいワクチンを接種したときや何かの病気にかかったとき、そのほかにストレスがかかったとき、たとえば引っ越しや転勤なども考えられます。

発疹がでるかでないかのころから痛みを伴うことがあり、痛みが残る場合があります。

ウイルスを消してしまう薬は無く、ウイルスの活動を抑える薬はあります。

帯状疱疹が場所を変えて時を変えて何度も繰り返し起きる場合にワクチンをお勧めすることがあります。

(テレビで宣伝しているのを見ましたが、みんなが打たないといけないものでもないと思うので書いています。)

水痘ウイルスに対する免疫機能の記憶を呼び起こす意味合いがあります。

これまで水痘ワクチンという水疱瘡を予防する生ワクチンが主に用いられてきましたが、

近年、シングリックスという不活化ワクチンが発売されました。

こちらは帯状疱疹の予防のためのワクチンで、50才以上の方に1回目注射をして2ヶ月後に2回目を打つ必要があり、効果は9年間といわれています。

難点は(生ワクチンが50才以上のかたに1回接種5年間有効でおおよそ1万円以内で接種できることに比べて)シングリックスは2回接種で数万円かかるということです。

予防接種で希望者に対して実施するため基本的に自費診療であり、健康保険適用外となります。

当院ではいずれのワクチンも常備はしておらず必要な場合に発注して取り寄せていますので

事前にご予約が必要です。

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