副院長ブログ(子宮頸がん予防ワクチンのキャッチアップは2024年9月中に開始を)
ワクチンの話題が続きます。
HPV(ヒトパピローマウイルス)感染が原因で発症する子宮頸がんは20-30代の女性に増加している疾患です。
異性との性交による感染が主な原因なので、女性だけがワクチンを打つのはどうも納得がいかないのですが、
子宮に発症するのは女性なので予防効果の高いワクチンを女性が受けることとなり、
日本でも2009年に2価ワクチンであるサーバリックスが承認され接種が始まりました。
その後、4価のガーダシル、9価のシルガード9が発売されています。
9価、と価の数が多いほどカバーできるウイルスのタイプが多くなるので効果が高いと考えられています。
今年度の公費助成が受けられる定期接種対象者は小学校6年生から高校1年生相当の女子で、標準的な接種時期は中学校1年生とされています。
接種が始まった当初にワクチンの副反応のため体調を崩された方の報告があり、その後接種を控えた世代に対してキャッチアップという公費助成で予防接種を受けることができる制度があります。
1997年度から2007年度生まれの女性(16歳から27歳)で未接種のかたに適用され、お知らせがご本人のもとに届いているかと思います。
このキャッチアップ制度は2025年3月までで終了します。
初回接種から2ヶ月後と6ヶ月後の3回打つため、9月には受け始めて頂く必要があります。
自費ではシルガード9で1回が3万円ほどかかるので3回打つと高額な費用がかかります。
コロナウイルスワクチンも上腕の筋肉に注射しますが、こちらのワクチンも上腕に筋肉注射したときに痛みやそのあとしばらく腕がだるくなることがあります。
筋肉に注射しますが注射したところを揉まないほうがあとの痛みは少ないといわれています。
当院でも依頼を受けたときにワクチンをその都度取り寄せて接種しています。
接種希望の方はお問い合わせください。
なお、ワクチンを受けていても受けていなくても子宮がん検診は定期的に婦人科にてお受けになることをお勧めします。