副院長ブログ(だから取り組んで健康)
インスリンが膵臓から出るタイミングが遅れるから血糖値が上がってしまうので、それをやわらげる方法の話です。
血中に最も速く吸収されて血糖値を上げる食品はブドウ糖です。
既にもっとも消化された糖の形なので消化される必要が無いので腸管からすぐに血液に入ることが出来ます。
砂糖、蔗糖はまず酵素で分解される必要がありますが他の食品よりも血糖値の上がりは速いです。
その食品を先ず口にする前に血糖値の上がりにくい食品を摂取すると血糖値の上がりを遅らせることが出来ます。
食物繊維が多く、それ自身がカロリーの低いものがお勧めです。
キャベツなどの葉物野菜やわかめなどの海藻類、シメジしいたけなどのキノコ類、コンニャクなどが挙げられます。
肉や魚、卵、乳製品も糖分を多く使っていないものであれば血糖の上がりはゆっくりなので、野菜や甘くないおかずを先ず摂取してから、糖質を摂取するという食べる順番が提唱されているのはそのためです。
たくさん血糖が上がってから出遅れたインスリンはもう血糖が下がってからもまだ分泌され続けてしまい、食べ終わってしばらくしてからお腹が減ってくることがあります。
インスリンの分泌が遅めのひとは急激に血糖値を上げてしまうと後で低血糖気味になってしまうので急な血糖上昇を避けるほうが良いということになります。
HbA1c5.6%以上の人々の中にそれに該当するタイプの人がたくさんあることが予想されます。
やっぱり食事、その摂取の方法が大事です。
糖尿病だといってもきちんと食事方法運動療法に取り組んで良いコントロールを保っておられればいわゆる「普通」というひとよりももっと健康なのかもしれません。
ということが言いたくて何回か続けて血糖の話を書きました。
この話題は一旦ここで終わります。