副院長ブログ(中性脂肪やLDLコレステロールが高めなら糖分注意)
秋に健康診査を受ける方が多いので結果を見せていただくことがこの時期多めになります。
などと書こうとしているうちに12月になりました。
脂質異常を指摘されると「脂濃いものを控えた方がいいですか?」とお尋ねになったり、「そんなに油摂ってないんですけど」とおっしゃる方もたくさんいらっしゃいます。
この場合、よくお答えするのが、糖分摂りすぎではありませんかということです。
糖質を摂取すると、ブドウ糖という小さい糖質に消化され、消化管から血液に吸収されます。
ブドウ糖が血中に増えるとインスリンが即座に分泌されて血中から細胞内への取り込みを行う信号が細胞に伝わります。
そこの作業が遅れがちになるのが耐糖能異常や糖尿病状態となるわけですが、
うまく取り込まれた場合、血糖値の急上昇はありません。
しかし、その取り込まれた糖分がエネルギーとして使われない場合、肝臓でグリコーゲンとして蓄えられるのですが、
グリコーゲンとして置いておける量はあまり多くないといわれています。
そこで肝臓は糖質を中性脂肪やLDLコレステロールのような脂質に変換させてエネルギー源として蓄えようとします。
中性脂肪はエネルギーにかわりやすい中間的な形、LDLコレステロールは肝臓から末梢に運んで貯めておこうと運ばれる時の形と御説明しています。
ですので血糖値が上がらないかたで、エネルギー消費が少ない場合に脂質が高めになることがあるというわけです。
他にも原因がある場合もありますが、糖質をたくさん摂り過ぎると脂質が血中に上がることにご注意ください。
忘年会、クリスマス、お正月、新年会、バレンタインデー、ホワイトデー、、と次々要注意イベントが巡ってくるこの時期、なかなか厳しいですね。