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副院長ブログ(免疫システムを知る③マクロファージ)

[2020.08.12]

やっと梅雨が明けて、ここに暑中お見舞いを書かせて頂いた翌日が立秋で、もう残暑お見舞いを申し上げますという時節となりました。

北風と太陽のお話では、太陽の熱気で旅人は上衣を脱ぎますが、あのウイルスまで脱ぎ捨ててしまえるわけではなさそうです。

夏の暑さでやっつけられないのならば、やはり免疫システムががんばらねばなりません。

今回はマクロファージについて書こうとするのですが、そろそろ参考書をご紹介いたします。

審良静男先生と黒崎知博先生の共著で、ブルーバックスの

「新しい免疫入門 自然免疫から自然炎症まで」です。

難しい内容ではありますが、不勉強な私にとって新しくて面白く、本のページを行ったり来たりしながら毎日少しずつ読んでいます。

先ほど、電子版も購入してしまいました。

では、本題に入ります。

からだを守るために、からだの表面にはバリアがあります。

皮膚、粘膜、涙、汗、唾液や胃液、消化液、消化管などにいるからだに良い細菌などがバリアとなっています。

バリアを通り抜けて病原体がからだに入ってきたとき、その病原体を排除するための生体防御のしくみが免疫システムです。

生体防御の最初に病原体を食べてやっつける食細胞のはたらきは「自然免疫」とよばれています。

自然免疫は主として食細胞が担当しています。

食細胞の代表が大食細胞(マクロファージ)で、血管の中を流れていた白血球の一種である単球が組織にでできてマクロファージとなり活動します。

何でも食べる食細胞といわれてきましたが何でも食べるわけではないことがわかってきました。

食べるべきものと食ベる必要の無いものを見分けています。

排除される細胞は食べてという目印、生きている細胞には食べないでという目印が出ているのだそうです。

異物を取り込んだ食細胞は活性化して、消化能力や殺菌能力が増します。

そして、その活性化した食細胞がいろんな警報物質を出します。

それがサイトカインとよばれる物質です。

サイトカインは周囲の仲間の細胞を呼び寄せたり、体中の細胞に戦うぞと指令を出したり、色んな種類のものがあります。

この次はサイトカインの話をすることにします。

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